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渡辺保・評 『芸の心 能狂言 終わりなき道』=野村四郎、山本東次郎・著、笠井賢一・編

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 (藤原書店・3024円)

能狂言の芸の核心突く

 能楽の野村四郎、狂言の山本東次郎の、一風(いっぷう)変わった対談集である。

 一風変わったというのは、三夜にわたる二人の対談を中心に、それをめぐって新作能の演出家であり、プロデューサーでもある笠井賢一が詳細な注をつけ、さらに能狂言の歴史や演目についての詳しい解説をつけているからである。能役者と狂言師の対談集というといかにも専門家向きに聞こえるが、一般の読者にも平易でわかりやすく、能狂言の芸の核心を突くと同時にはじめて能楽堂に行く人のための入門書にもなっている。

 野村四郎は一九三六年生まれ。山本東次郎は三七年生まれでともに少年の時から父六世野村万蔵、三世山本東次郎のもとで子方を勤めた。

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