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社説

コンビニ店主の悲鳴 一律24時間は見直す時だ

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 コンビニエンスストアの24時間営業を巡り、加盟店と本部の間のあつれきが表面化してきた。

 少子化で人手の確保が難しくなり、全国一律「24時間営業」の事業スタイルは、もう限界ということだろう。「便利さ」を無理なく持続させるため、サービスの在り方を見直す時期に来ている。

 全国のフランチャイズ(FC)コンビニオーナーらで組織する「コンビニ加盟店ユニオン」が、セブン-イレブン・ジャパンに、営業時間短縮を巡り団体交渉を申し入れた。

 発端は、東大阪市の加盟店がアルバイトを確保できずに19時間営業に変更したところ、契約解除と多額の違約金を提示されたことだ。

 コンビニ業界は24時間営業が原則になっている。物流網を効率的に維持する必要があるほか、「いつでも開いている」利便性が生命線だと考えているからだろう。本部は利益の一定割合を加盟店から得る。営業時間を短縮すれば、それだけ本部の取り分が減るという事情もある。

 全国に約5万6000店も展開するコンビニは、買い物だけでなく公共料金の支払いや宅配便の受け付け、災害時の支援拠点としての役割も担う。いまや、なくてはならない社会インフラと言えるだろう。

 しかし零細な家族経営が多い。地方を中心に人手不足は深刻さを増す一方だ。過重労働を強いられ、悲鳴を上げている店は少なくないはずだ。全国一律「24時間営業」を固持していては店の存続も危うくなる。

 飲食業や宅配業界などでは、営業日を減らしたり営業時間を短縮したりする取り組みが始まっている。コンビニ業界も、立地条件や人手確保の状況などに応じて営業時間を変えていくべきだ。

 今回の紛争を機に、セブン-イレブンは直営店10店で時短営業の「実験」を始めることを決めた。ファミリーマートなど他の大手では一部で時短を認める動きも出始めた。

 営業時間の柔軟化を進めるには、本部が決めた契約内容に一方的に拘束される加盟店を保護し、その裁量の余地を広げるような立法措置も検討すべきだろう。

 もちろん24時間営業を当然と受け止めている消費者も、過剰なサービス依存の発想を改める必要がある。

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