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第94回センバツ高校野球

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常笑高商

支える人/下 3人のマネジャー 笑顔で盛り上げる 早朝から食事準備も /香川

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高松商マネジャーの(左から)合田祐希さん、北尾礼那さん、土肥稜奈さん=高松市松島町1の同校で、潟見雄大撮影 拡大
高松商マネジャーの(左から)合田祐希さん、北尾礼那さん、土肥稜奈さん=高松市松島町1の同校で、潟見雄大撮影

 <第91回選抜高校野球>

 高松商の選手を支えるのは3人のマネジャーだ。「厳しい練習を乗り切れるよう力になりたい」と、献身的なサポートを続ける。

 1年生の北尾礼那さん、土肥稜奈さんは中学時代にソフトボール部に所属していたことがきっかけで野球部へ入った。一方、2年生の合田祐希さんは全国大会で優勝経験のある書道部を選ぶつもりだったが、「野球部の楽しそうな雰囲気にひかれた」と入部を決意した。

 日々の業務は多忙だ。投手らのアイシングの準備、掃除や古くなったボールの修繕、練習試合の時はスコアやストライクカウントの管理など。中でも3人が口をそろえて「一番しんどい」と話すのが毎朝の食事の準備。選手が放課後に食べるおにぎりなどは、早朝にしか準備する時間が無い。そのため選手よりも早い午前7時20分までに登校し、多いときには3升以上もの米を炊くという。

 それでもやりがいを感じるのは「スコアを付けている試合に勝ったとき」という。北尾さんは「頑張っている姿を見ているから、結果が出たときは本当にうれしい」。

 学年は違うが仲が良いという3人。マネジャー専用の部室ではその日の出来事や選手の話で盛り上がる。北尾さんと土肥さんは「相談に乗ってくれたりアドバイスをくれたりしていつも優しい」と、合田さんを姉のように慕う。合田さんは「2人は、自分が落ち込んでいるときに面白い話をして盛り上げてくれる」。

 公式戦でベンチに入るのは2年生の合田さん。長尾健司監督いわく「勝利の女神」なのだという。どんなに苦しい場面でも笑顔を絶やさず、長尾監督も「試合中はよく笑っていられるなと思っていたが、ツキを呼び込んだのは合田の笑顔かもしれない」。合田さんは「みんながつらいときに少しでも雰囲気を明るくできたらいいと思って笑っている。甲子園でも笑顔でいたい」と目尻を下げた。【潟見雄大】

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