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東日本大震災8年

福島第1原発事故 消えゆく、忘れ難き場所

 東京電力福島第1原発事故で長期の避難を余儀なくされた福島県内の地域で、建物の解体が急速に進んでいる。帰還困難区域では中間貯蔵施設や特定復興再生拠点区域(復興拠点)整備のために家々が取り壊され、避難指示が解除された地域でも原発事故前とほど遠い古里の現状に帰還を断念した人たちが少なくない。

 先祖から受け継いだ我が家、馬や牛を大切に育てた畜舎、職人たちの熱気に満ちていた作業場--。さまざまな思い出を刻んだ家屋や施設が消えていく。解体を控え、あの日までの日常に思いをはせる人たちの姿を追った。【写真・文 喜屋武真之介】

 東京に避難している河合浩さん(63)は解体の始まった浪江町の自宅を訪れ、壁のはがされた玄関に座り込んだ。原発事故前まで建設会社に勤め、「同業の仲間と飲んで帰って、この玄関でそのまま寝てしまったやつもいた」と懐かしむ。

 190センチを超える体に都会のマンション暮らしは窮屈だが、避難指示が解除された今も町に戻る気はない。「もうこんな年だし、浪江に帰っても仕事はない。子どもたちも東京で就職した。解体することが自分なりのけじめだ」=2018年7月4日

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