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東京大空襲から74年がたった10日、その日の体験を収めた証言集「あのとき子どもだった-東京大空襲21人の記録」が刊行される。当時、3歳から14歳だった21人の脳裏に刻まれた光景や、今だからこそ語れる言葉が詰まっている。【竹内麻子】
1945年3月10日未明、米軍機が東京上空に来襲。台東区や墨田区などの下町を中心に32万発の焼夷(しょうい)弾を落とす。街は焼き尽くされ、約10万人が死んだとされる。
証言集を刊行するのは「東京大空襲・戦災資料センター」(江東区)。本では、逃げ惑う中で両親とはぐれた恐怖、遺体で覆われた隅田川の川面を見たショックから、しばらく言葉を発せなくなった経験が語られる。家を守れと命じた「防空法」がかせとなり、家に残った13歳の兄が命を落としたことなど、21人それぞれが体験を明かしている。その一人は、この本の完成を見ずに亡くなった。
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