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「万葉古道」を尋ねて

交流・別れ・流浪/36 3都を巡った巨木/2 風雪耐えた、高樹齢の良材 /奈良

巨木の材は長持ちし古い文化財の補修に欠かせない。最古の人工林の一つとみられる川上村下多古の村有スギ・ヒノキ林は2013年、文化庁から「ふるさと文化財の森」に設定された=奈良県川上村で同年、栗栖健撮影

 万葉集には、他にも宮殿の材木を運ぶ民衆を描いた歌がある。

 宮材(みやぎ)引く 泉の杣(そま)に 立つ民(たみ)の 休む時なく 恋ひ渡るかも(巻十一 2645)

 「泉の杣」は、泉河(木津川)に沿った材木山(杣)か。上流から流した材木は山背・木津で陸揚げした。逆に近江の田上山で切り出した藤原宮のヒノキ材は、巨椋池を経由し、下流から木津まで引いてさかのぼっていた。歌は、山からの搬出作業のようだが、木津での陸揚げのようにもよめる。「立つ」は、立ち働く。

 どの「宮」かは不明だが、多くの民が休む間も無く働いているのだから、材木はかなりの量だ。歌は「藤原宮…

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