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第94回センバツ高校野球

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悲願へ聖陵

春再び 支える人/上 長尾マネジャー 優しく頼れる1年生 手作りおにぎりも好評 /愛媛

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長尾侑馬マネジャー(右)が握ったおにぎりをおいしそうにほおばる松山聖陵の選手たち=松山市久万ノ台の同校で、遠藤龍撮影 拡大
長尾侑馬マネジャー(右)が握ったおにぎりをおいしそうにほおばる松山聖陵の選手たち=松山市久万ノ台の同校で、遠藤龍撮影

 <第91回選抜高校野球大会 センバツ>

 「長尾、おにぎりありがとう」。3月上旬、練習後の選手たちが次々とおにぎりに手を伸ばして口いっぱいにほおばった。この日はわかめおにぎり。岸田明翔捕手(1年)は「長尾のおにぎりが一番うまい」と満足そうに話す。ケースの中には約60個のおにぎり。チームで唯一のマネジャー、長尾侑馬さん(1年)が全て握った。

 高校球児だった父の影響で幼いころから野球は身近な存在だった。だが地元に野球チームがなかったため、小学3年でソフトボールチームに入団。中学から本格的に野球を始めた。中学2年の秋には4番に座り、主軸として活躍。「勝つことが何よりもうれしかった」と野球の面白さに魅了された。

 だが、その冬、練習試合中に左肘の靱帯(じんたい)を損傷。手術を経験した。不完全燃焼のまま中学で野球生活を終えたが、「高校野球で甲子園に行きたい」と高松市から松山聖陵への進学を決意した。

 「体格もセンスも全然違う」。入部後はチームメートに圧倒される毎日だった。負けたくないと練習に食らいついたが、新チーム結成後、監督から「スコアをつけてくれ」と頼まれた。マネジャーになることを考え始め、「チームに貢献して甲子園に行ければ」と昨夏、自ら志願した。

 当初は覚えることが多く、「毎回叱られていた」。今では部員からも頼られる存在に。野球部の備品はほとんど管理を任され、コーチや監督らが不在の時は自らノックでバットを握ることもある。折田玲選手(2年)は「優しい性格で、1年生だが頼りになる存在」と太鼓判を押す。「裏方だが、甲子園初勝利を目指せるようにサポートしたい」と前を見据えた。【遠藤龍】

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