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全国高校eスポーツ選手権

急造チームが快進撃、全国eスポーツ大会好成績で部活昇格狙う 阿南高専

ホワイトボードに映し出されたゲーム画面に書き込みながら戦略を説明する阿南高専のリーダーの増田さん(右)と耳を傾ける神原さん(左)、椹口さん(中央)=徳島県阿南市で2019年2月27日午後1時47分、倉沢仁志撮影

 高校生が同じ学校でチームを組み、対戦型コンピューターゲームの腕前を競う「第1回全国高校eスポーツ選手権」(毎日新聞社主催、サードウェーブ共催)決勝大会が23、24日に千葉市の幕張メッセで行われ、ロケットリーグとリーグ・オブ・レジェンドの2部門に4校ずつ計8校が出場する。3人対3人で対戦するサッカーゲームの「ロケットリーグ」に出場する4校のチーム紹介の第2回は阿南高専(徳島)。1人の経験者に初心者2人。急造チームで頂点を狙う。

     「そこにいても、ボールは取れない」「こう動いたらいいと思うよ」。ゲームの一場面をプロジェクターでホワイトボードに映し出し、リーダーの増田大輝さん(17)は印をつけながら他の2人へ熱心に説明した。フィールドでの動き方やボールの出しどころにマーカーで矢印をつける様子は、本物のサッカー競技さながら。リーダーの話に耳を傾ける2人の表情も、真剣そのものだ。

     父のノートパソコン(PC)を譲り受けて5年前からPCゲームにのめり込み出したという増田さんは、3年前にロケットリーグに出合った。昨夏、インターネット上で大会を知り「何とか出たい」と人数集めを決意。同じクラスで席が隣の神原太陽さん(18)に声をかけた。

     PCゲームに多少は心得のあった神原さんだが、ロケットリーグは初めて。「すぐに他の人が集まるだろう。人数合わせ程度なら」とその場で快諾したものの、結局、集まったのは「数回やったことがある程度」という椹口(せきぐち)智紀さん(17)だけだった。

     エントリーの締め切り2日前にようやくメンバーがそろった。チーム名は慌てて考え、3人の頭文字「か(神原)・ま(増田)・せ(椹口)」に英訳した犬をくっつけ「Kamase dogs」に。「勝つのは難しいだろうなと思い、かませ犬が浮かんだ」と増田さん。3人が初めて全体練習に臨んだのは、予選開幕(昨年12月23日)の前日。それでも増田さんの個人技と、各自でどうにか操作してボールを触れるまでにはなったという2人の奮闘で、勝ち進んだ。

     決勝大会出場を決め、学校に報告する必要があった。椹口さんが学年が一つ下だったため、3人はそこで初めて互いに顔を合わせることになった。また、学校側は近年、米国各州の学校で急速にeスポーツが授業として普及していることを受け、昨年6月に教員主導でeスポーツ研究会を作ったところだった。活動しやすい環境を求めていた生徒側と、研究会としての取り組みを普及させたい学校側の考えが一致した。

     責任教員や顧問がつき、活動場所としての教室や機材の貸し出しもしてもらえるようになった。責任教員の小松実さん(44)は、「これまでの野球やサッカーだけでなく、eスポーツを通じて、自分に合った活動の場ができるということは大変意義がある」と語る。

     決勝大会の鍵は初心者2人がどこまでレベルアップするかにかかっている。神原さんは「ゲームとしてすごくおもしろいと思う」と気付いた魅力を口にし、椹口さんは「あまり進歩がない中でも、練習していたことが試合でできたりするとうれしい」と話す。

     「良い結果を残し、研究会が部活に昇格したらうれしい」と増田さん。かませ犬で終わるつもりはない。チーム力を高め、幕張に乗り込む。【倉沢仁志】

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