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岡崎 武志・評『思いつきで世界は進む』『文豪 お墓まいり記』ほか

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今週の新刊

◆『思いつきで世界は進む』橋本治・著(ちくま新書/税別780円)

 今年1月29日に橋本治が死去。享年70。各紙誌での訃報の扱いも大きく、影響の大きさを感じさせた。小説に始まり、エッセー、評論、美術論、古典の新訳と幅広く自在な活動を続けていた。

 『思いつきで世界は進む』は、PR誌『ちくま』に2014年7月号から連載された時評50編を収録。「はじめに」に「遠い地平を俯瞰(ふかん)的に眺めて、想像力だけを地に下して現実を低く見る」と、時評するスタンスを説明している。

 扱うテーマは、政治を中心に「東大卒のすごい人達」「忖度(そんたく)」「ボブディランのノーベル文学賞」「平成30年」など、ほとんど全方位。我々は「戦後」をまだ確立できていない。なぜなら、愚かな総理大臣が「あれほど恥知らずな論理矛盾」を犯して平気だから、と現政権への批判は鋭い。

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