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第94回センバツ高校野球

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’19センバツ盛岡大付/上 パワーの底上げ図る 全選手に「食事トレーニング」 /岩手

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祝日午前の練習後、五目あんかけうどんを食べて体を温める盛岡大付の選手たち=岩手県盛岡市下厨川の同校野球部グラウンドで、日向米華撮影 拡大
祝日午前の練習後、五目あんかけうどんを食べて体を温める盛岡大付の選手たち=岩手県盛岡市下厨川の同校野球部グラウンドで、日向米華撮影

 <第91回選抜高校野球>

 23日開幕の第91回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)で、2年ぶり5回目の出場となる盛岡大付は「優勝」を目標に掲げる。2017年に8強入りした先輩たちを超えようと、心一つに目標へと歩みを進める選手たちの姿を追った。【日向米華】

 「トントントン」。2月11日の祝日練習。盛岡大付野球部グラウンドの応接室では、関口清治監督(41)の妻由可里さん(41)が特大パックにぎっしりと詰まった豚肉を取り出し、食べやすい大きさに手際良く切り分けていた。鍋の中で具だくさんのスープがぐつぐつと音をたて、湯気とおいしそうな匂いが充満した。

 盛岡大付は食事で肉体強化を図ろうと、今のチームから「食事トレーニング」を導入。週末や祝日には、午前と午後それぞれの練習後、部員約80人に食事を提供している。由可里さんはそのために「食品衛生責任者」の資格を取得した。

 2年ぶりに準優勝を果たした昨秋の東北大会。選手たちは、他校の選手との体格差を強く感じていた。村上颯選手(2年)は開会式を「周りの選手より体が小さく、センバツでは通用しないと感じた」と振り返る。「甲子園で戦うチームとしては、全体的にきゃしゃな選手が多い」。関口監督は東北大会後、細身の選手に限っていた食事トレーニングの対象を全員に広げた。目標体重を身長マイナス100に設定し、パワーの底上げを図った。

 祝日の午前の練習を終えた正午過ぎ。選手たちが続々と応接室の前にやってきた。室内では、由可里さんとマネジャーの中屋敷彩音(あやね)さん(2年)がおわんを並べたり、麺をゆでたりと大忙し。この日のメニューは「五目あんかけうどん」に、補食の「わかめおにぎり」と「おでん串」。うどんで炭水化物、小松菜でカルシウム、おでんの卵でたんぱく質などと栄養素を書いた紙が、配膳する窓の外に張られていた。

 「うん、オーケー。彩音、いこうか」。由可里さんが、あんの味を最終確認し、配膳の合図をマネジャーに送った。選手たちは「ネギたくさんで」「スープ少なめで」などと伝え、温かいあんかけうどんを受け取ると、黙々と箸を取り麺をすすった。

 調理する部屋の壁には、選手たちの体重の一覧表が張られ、増えた選手には星印が付けられている。食事トレーニングに取り組んでから5キロ増えた小川健成選手(2年)は「体が大きくなった分、筋力がついて、打球が飛ぶようになった」。8キロ増えた島上真綾選手(2年)も「バテなくなった」と手応えを感じている。

 「甲子園で戦うための体は出来上がってきている」。関口監督は、一冬を越えてパワーアップした選手たちの暴れる姿を夢見ている。

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