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第103回全国高校野球選手権

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チャレンジ若鮎

米東・支える人々 第4部/4止 地元の理学療法士5人 週に一度のトレーナー /鳥取

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練習後に米子東の選手たちのコンディションを確認する内田由起子さん(中央)ら=鳥取県米子市勝田町の同校で、園部仁史撮影 拡大
練習後に米子東の選手たちのコンディションを確認する内田由起子さん(中央)ら=鳥取県米子市勝田町の同校で、園部仁史撮影

 <第91回選抜高校野球 センバツ>

元気になるアドバイス

 「だいぶ回復してきたかな。よし、それじゃあ効果的なストレッチを教えるね」。米子東の野球部室は週に一度、マットが床に敷かれ、選手の調子を確認して体の動かし方などを教える「コンディショニングルーム」に変わる。地元の理学療法士5人が約3年前からトレーナーを買って出ている。内田由起子さん(32)は「甲子園でもベストパフォーマンスを発揮してほしい」と期待を寄せる。

 きっかけは内田さんが米東ファンだったこと。常に礼儀正しく懸命にプレーする姿勢に心を揺さぶられる。一方、けがで満足にプレーできない選手も少なくないことから「短い高校生活。常に100%の状態で練習してほしい」と、知人を通じて紙本庸由(のぶゆき)監督にボランティアを申し入れた。

 モットーは「選手が自分で自身の体の状態を把握し、けがを予防するためのストレッチに励むよう教えること」で、奉仕活動とはいえ徹底している。「自分を守るのは自分」だと選手には常に言い聞かせている。

 平山悠斗選手(1年)は支えを実感した一人だ。入部間もなくして太ももに2カ月の大けがをした。野球どころか日常生活にも不安を感じた。それでも内田さんらの尽力により回復。「落ち込んだ時も『こういうストレッチをすれば大丈夫』とか元気になるアドバイスをしてくれた」と感謝を口にする。将来彼女らと同じ道に進むことも心に決めている。

 メンバーの一人、山崎祐輔さん(43)は「『山崎さんのお陰で痛くなくなった』と喜んでもらうのは本当にうれしい」とやりがいを口にする。紙本監督は「選手にとってけがで野球ができないのが一番つらい。チームにとって欠かせない存在です」と全幅の信頼を寄せる。

 陰に陽に大勢の人々の支えがあってここまでこられたナインたち。15日には初戦の対戦校も決まり、成長ぶりと感謝の気持ちを見せる舞台は整いつつある。=第4部おわり(この連載は園部仁史が担当しました)

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