- Twitter
- Facebook
- はてなブックマーク
- メール
- リンク
- 印刷

スニーカーに履き替え、頭には転倒によるけがを防ぐためのヘッドギア。群馬県高崎市の国立重度知的障害者総合施設「のぞみの園」で暮らす知的障害者で認知症の泰夫さん(67)=仮名=が、2月初旬の青空の下をスタスタと歩き続ける。朝の散歩は、ここ数年、泰夫さんの日課だ。
寝起きする寮の主任生活支援員、登坂庸平さんが散歩に付き添いながら「日ごろ徘徊(はいかい)しているからなのか、健脚なんですよ」とほほ笑む。15分ほどして寮に帰り着くと、お茶の時間。共有スペースのソファでくつろいだ様子の泰夫さんは、好物のコーヒーを味わいながら、国会中継が映るテレビ画面に見入った。
高齢化、そして認知症の発症は、泰夫さんの寮での暮らしを大きく変えた。
この記事は有料記事です。
残り602文字(全文915文字)