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忘れられた高齢者

/2 いつまで散歩できるのか

朝の陽光を背中に浴びながら散歩する泰夫さんの影が差す=群馬県高崎市で

 スニーカーに履き替え、頭には転倒によるけがを防ぐためのヘッドギア。群馬県高崎市の国立重度知的障害者総合施設「のぞみの園」で暮らす知的障害者で認知症の泰夫さん(67)=仮名=が、2月初旬の青空の下をスタスタと歩き続ける。朝の散歩は、ここ数年、泰夫さんの日課だ。

 寝起きする寮の主任生活支援員、登坂庸平さんが散歩に付き添いながら「日ごろ徘徊(はいかい)しているからなのか、健脚なんですよ」とほほ笑む。15分ほどして寮に帰り着くと、お茶の時間。共有スペースのソファでくつろいだ様子の泰夫さんは、好物のコーヒーを味わいながら、国会中継が映るテレビ画面に見入った。

 高齢化、そして認知症の発症は、泰夫さんの寮での暮らしを大きく変えた。

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