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その場で使えるてんかん薬、早期承認を 搬送の長い苦しみ救って ネット署名活動

 てんかんの重い発作が起きた時に少しでも早く鎮めたいと、保護者や介護者がその場で使える新しい抗けいれん薬の早期承認を求めて署名活動に取り組む家族がいる。重い発作に陥りやすい難病「ドラベ症候群」の患者家族会に参加する貞本建太さん(35)=京都市伏見区=が、長女の実音(みお)さん(9)と同じ症候群の子供たちが相次ぎ亡くなったことを知り、昨年12月に始めた。【南陽子】

 遺伝子の異常で難治性のてんかんを発症するドラベ症候群は、発作が起きないよう生活環境を整えるが、起きた際は少しでも早く鎮める必要がある。実音さんは生後半年のころ、風呂上がりに右半身がけいれん。救急搬送先で同症候群と疑われ、1歳になるころ京都大医学部付属病院で診断された。

 実音さんは発熱や外気の暑さなどで体に熱がこもると発作が起きやすく、意識を失って全身が突っ張り、手足がけいれんするなど重くなることが多い。発作時に使う座薬の抗けいれん薬などを処方されているが、貞本さんは「使っても治まらないので救急車を呼ぶ」と話す。

 てんかん治療薬を毎日服用する実音さんは幼少期に比べ熱を出しにくくなり、防ぐこつも分かって発作の頻度は減ったが、2カ月に1度は起きる。救急車でも近くの病院まで20分程度かかる。医療者に抗けいれん薬ミダゾラムを注射してもらうまで、家族には長い長い時間という。

 主治医の吉田健司(たけし)・京都大大学院医学研究科助教(38)は「けいれんが30分以上続くと脳症や不整脈、突然死を招く危険があり、時間がたつに従って薬も効きにくくなる」と指摘する。

 一方、ミダゾラムと同じ製剤で、口の中のほおの粘膜に注入できるよう開発された「ブコラム」という新薬があり、患者家族会は早期承認を求めている。貞本さんは「家庭で使えれば、ひどくなる前に少ない量で止めることができる」と訴える。

 ブコラムの治験は一昨年に開始。昨年1月、静岡てんかん・神経医療センター(静岡市)に入院中だったドラベ症候群の長女を参加させた佐々木千恵さん(46)=京都市北区=は「けいれんする体への注射は時間がかかり、座薬は年頃になると使いにくい。ブコラムはのどから手が出るほど欲しい薬」と話す。だが、治験を受けられる病院が少ないなど、国の承認を得るまでのハードルは高いという。

 長女の寿姫(ことぶき)さん(8)はこの半年で大きな発作は減り、ようやく学校に落ち着いて通えるようになった。「助かる命を助けてもらいたい」と佐々木さんは訴える。

 署名は厚生労働省と製薬会社に宛て、インターネットの電子署名サイト(http://chng.it/bbPL7rS2)で募集。5万人が目標で1万6000人超が賛同している。

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