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過敏症の中学生卒業 テレビ電話で授業、級友と心通わせ 京都

教室で卒業証書を受け取る馬場真澄さん=京丹後市丹後町で2019年3月14日午前11時5分、塩田敏夫撮影

 京都府京丹後市立丹後中の卒業式が14日あり、3年1組の馬場真澄さん(15)が級友とともに巣立った。化学物質過敏症でほとんど学校に通うことができなかったが、卒業までの数日間はテレビ電話を通し、自宅で級友と同じ授業を受けた。式後の最後のホームルーム(HR)では「友達がいることがうれしい。優しくしてくれてありがとう。みんなのことは心の中に大切にしまっておきます」と級友に感謝した。【塩田敏夫】

 化学物質過敏症はわずかな物質にも反応し、頭痛や吐き気などさまざまな体調不良を起こす。馬場さんは体育館での式には入ることができなかった。シャンプーの香料などにも反応するからだ。体育館のそばに立ち、聞こえてくる声を懸命に聞いた。校歌を一緒に歌い、卒業生として名前が呼ばれると大きな声で「はい」と応えた。

 式後教室に戻る前に薬を飲み、防毒マスクを着けた。最後のHRだけはどうしても参加したいと願った。教室には馬場さんが作ったくす玉が飾られていた。テレビ電話を通じた授業で、馬場さんが提案したアイデアだった。

 HRでは、級友21人がひとりひとりメッセージを語った。同じく化学物質過敏症に苦しむ母貴洋子さん(46)は来校できなかったが、父伸介さん(60)が見守った。馬場さんは級友への語りかけの後「お父さん、ありがとう」と感謝を伝えた。

 馬場さんは卒業後、NHKの高校講座をインターネットで受講。高校卒業程度の基本的な学力を身に着けるとともに、無農薬で農業に取り組む。「クラスのみんなと一緒に最後の時間を過ごせたことがうれしかった。テレビ電話の授業はすごくためになりました」と語った。

 伸介さんは「ここまでよくこぎつけたと思います。テレビ電話の授業に参加でき、真澄の表情がいきいきとなった。級友と心を通わせられたのは本当に良かった」と語った。

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