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大阪大元准教授、地震論文5本で不正 17本の判定を留保

記者会見で頭を下げる大阪大の八木康史副学長(右から2人目)と田中敏宏・同大大学院工学研究科長=大阪府吹田市で2019年3月15日午後4時49分、小出洋平撮影

 大阪大は15日、大学院工学研究科に所属していた秦吉弥・元准教授(故人)らの研究チームの論文5本で、捏造(ねつぞう)や改ざんの研究不正があったと発表した。熊本地震(2016年4月)と東日本大震災(11年3月)で、自ら設置した地震計で観測したとするデータが他の機関のデータを加工したものだったなどと認定した。阪大は「長期かつ多数行われており、悪質度は極めて高い」としている。

     阪大によると、17年9~12月に元准教授の論文44本に疑義を指摘する申し立てがあった。予備調査を経て、疑義が残る22本について、18年2~12月に調査委員会で調査した。

     不正と認定されたのは、元准教授らが16年9月~17年5月に発表した熊本地震に関する4本と、12年3月に発表した東日本大震災に関する1本。熊本地震の論文で示された波形が防災科学技術研究所の観測点の波形と広い範囲で一致したり、現地に出張していない日の観測データが存在したりしたという。

     元准教授は調査委の聞き取りで、「出張申請せずに私費で行った」などと全ての疑惑について不正を否定したという。

     調査委によると、不正に共著者の関与はなかった。5本のうち1本で、国の研究費約13万8000円が論文掲載料として使われていた。

     残り17本についても観測データの改ざんや捏造が強く疑われたが、調査開始前に元准教授が亡くなり、聞き取り調査や生データの確認ができなくなったため判定を留保した。阪大は死亡の経緯を明らかにしていない。

     阪大の八木康史副学長は記者会見で「研究者としての行動規範や研究倫理の欠如があった。データ管理についても理解が不十分だった」と指摘し、研究者への倫理教育を徹底するなどの再発防止策を示した。【鳥井真平】

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