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祈るは平和 「広島原爆の残り火」20日にローマ法王に 被爆3世の中学生ら

被爆3世で純心中学校1年の岡田夕咲さん=NPO法人「アースキャラバン」提供

 広島原爆の残り火を携え、世界各地を巡る活動に取り組む浄土宗僧侶の遠藤喨及(りょうきゅう)さん(京都市)や、被爆3世の中学生、岡田夕咲(ゆうさ)さん(13)=長崎県長与町=らが20日、バチカンでフランシスコ・ローマ法王に対面する。2017年のノーベル平和賞授賞式で演説したカナダ在住の被爆者、サーロー節子さん(87)も同行し、法王に火を手渡す。核廃絶の祈りを込めて吹き消すよう直接頼むという。

     残り火は74年前、原爆が投下された広島の焦土から福岡県星野村(現八女市)の故山本達雄さんが懐炉に入れて持ち帰った。「平和の火」として、同市にある「平和の塔」でともされ続けている。遠藤さんは06年にパレスチナなどの人々を支援するNPO法人「アースキャラバン」を設立。15年からは日本各地や欧州、中東、北米へ残り火を運び、国境や宗教の違いを超えて平和を祈るイベントを開いてきた。

     広島で被爆し、ノーベル平和賞を受賞した「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」とともに核廃絶を訴えてきたサーローさんがこの活動に賛同。サーローさんや田上富久・長崎市長らの推薦文をバチカンに提出したところ、毎週水曜に現地のサンピエトロ広場である法王の「一般謁見」で、最前列で対面することが許されたという。

     長崎市の私立・純心中学校1年の岡田さんは、母方の祖母が長崎で原爆に遭った。純心中の前身、長崎純心高等女学校は爆心地から1・5キロにあり、長崎への原爆投下で焼失し、動員先で被爆するなどして214人の生徒・教職員が亡くなっている。

     サーローさんは13歳で被爆しており、NPOメンバーで長崎市の被爆2世、新海智弓(ちゆみ)さん(55)が純心中に生徒のバチカン訪問を打診し、同じ13歳の岡田さんが応じた。パレスチナ、米国、オーストリアの少女3人とともに法王と会う。岡田さんは「長崎の悲しい歴史を伝え、少しでも核廃絶実現と世界平和のきっかけになるよう祈りたい」と心待ちにしている。

     携えた火を消す依頼はその場で法王に行う予定で、遠藤さんは「二度とこの世界に現れてはならない火でもあり、核廃絶の象徴として吹き消してほしい」と話している。【南陽子】

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