独立宣言や合衆国憲法が起草された歴史を持ち、かつては「製鉄の町」として栄えた米東部ペンシルベニア州。同州のアパラチア山脈に沿った丘陵地帯に、大阪ガスなどが出資したフェアビュー・ガス火力発電所がある。2017年4月に着工し、20年初めの営業運転開始に向けて建設作業が急ピッチで進む。
敷地面積35ヘクタール。雪をかぶった小高い丘の上にある建設現場では、約700人の作業員やエンジニアがタービンの据え付けや排気筒の組み立て作業に汗を流す。現場ではドリルの回転音が響き、溶接のにおいが立ちこめていた。
同発電所は、天然ガスでガスタービンを、廃熱で蒸気タービンをそれぞれ回して発電する高効率システム「コンバインドサイクル」型で、最大出力は105万キロワットだ。天然ガスを約1マイル(約1・6キロ)離れた場所からパイプラインで引き込み、発電所に隣接する50万ボルトの高圧送電線に電気を送り込む。天然ガス田が近くガス調達コストが比較的安い一方、供給先としてワシントンDCなど東海岸の電力需要地を抱える好立地…
この記事は有料記事です。
残り1402文字(全文1850文字)
毎時01分更新
入院拒否に「懲役」は、妥当なのか――? 政府は、感染症法な…
◇「最悪想定」軽視 医療崩壊招く コロナ禍にあえぐこの国は…
2014~17年、過激派組織「イスラム国」(IS)に支配さ…