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今週の本棚

養老孟司・評 『悪意』=ホーカン・ネッセル著、久山葉子・訳

 (東京創元社・2808円)

ベルイマンの映画に通じる構築性

 久しぶりに魅力的な本を読んだ。五編からなる短編集だが、最後の掌編を除き、いずれも殺人がらみの話だから、推理小説と言ってもいい。でもそれだけでは収まらないという思いが生じる。同時に良質の文学になっているからである。

 各話がよく構成されていて、思わず次へと読んでいってしまう。歳(とし)をとったせいか、長い話を続けて読む体力がない。そういう老人にはちょうどいい長さである。一編ずつ読んで、一休みして、次の話を読む。全編を読んでしまったのが、残念である。

 私は第四話の「サマリアのタンポポ」が気に入っている。「これを始めたのは、わたしではない。つまり、タ…

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