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鴻巣友季子・評 『翻訳 訳すことのストラテジー』=マシュー・レイノルズ著、秋草俊一郎・訳

 (白水社・2484円)

政治力学にも切りこむ

 冒頭の「翻訳ってなんだろう?」という小見出しの語調、原書の平明な英語からするに、高校生位からの一般読者に向けた入門解説書だろう。

 臆するなかれ。翻訳は、(1)言語を交わらせる。(2)翻訳はいつも外交ぶくみだ。(3)あらゆる翻訳はクラウド翻訳だ。この三つを覚えておくと読みやすい。さあ、若き読者よ、ページをひらきましょう。

 もう一度、翻訳ってなんだろう? 思い切りやさしい例を引く。遠足でさんざんな目にあって疲れ切った十歳…

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