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第3回全国高校eスポーツ選手権

eスポーツを楽しむ高校生を応援し、文化として発展させていくことをテーマに開催される「全国高校eスポーツ選手権」の特集ページです。

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全国高校eスポーツ選手権

eスポーツ部主将は生徒会長 ゲームを成長の糧にチームに勝利を 共生

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ホワイトボードに戦術を書き出しながら、決勝大会の戦略を練る佐倉さん(左)と顧問の柴原教諭=岡山県新見市で2019年2月25日午後5時49分、倉沢仁志撮影 拡大
ホワイトボードに戦術を書き出しながら、決勝大会の戦略を練る佐倉さん(左)と顧問の柴原教諭=岡山県新見市で2019年2月25日午後5時49分、倉沢仁志撮影

 高校生が同じ学校でチームを組み、対戦型コンピューターゲームの腕前を競う「第1回全国高校eスポーツ選手権」(毎日新聞社主催、サードウェーブ共催)決勝大会が23、24日に千葉市の幕張メッセで行われ、ロケットリーグとリーグ・オブ・レジェンド(LoL)の2部門に4校ずつ計8校が出場する。5人対5人で対戦する陣取りゲームのLoLに出場する4校のチーム紹介の第3回は岡山・共生高。中学時代には不登校を経験しながらも、現在はeスポーツ部長と生徒会長を兼任するスーパーリーダーがチームを引っ張る。

 校舎に大きな垂れ幕が掲げられていた。

 「祝全国高校eスポーツ選手権決勝大会出場 eスポーツ部」

 昨年9月に同好会から昇格した全国でも先進的な部は、学校の顔となりつつある。「昇格してうれしかったですよ。しっかり部として認められないと、みんなの目標も定まらないから」と笑顔で語るのは部長の佐倉涼太さん(17)。LoLではかつて「チャレンジャー」と呼ばれる最高ランクまで上り詰めたこともある実力者だ。

 3人兄弟の末っ子の佐倉さんは、兄の影響で小学校中学年からパソコンゲームを始めた。中学に進学すると持病のぜんそくの影響もあり、学校を休みがちになってしまう。時折登校しても「楽しくなかった」。友人は少なく、「居場所はゲームができるネットでした」と漏らす。

 転機は高校への進学だった。佐倉さんの2番目の兄が共生の卒業生で、在校中はeスポーツ部の前身となる同好会の設立に尽力した。「高校デビューではないが、何かを取り返したいと思った」と佐倉さん。入学後、コミュニティーの場としての同好会にも参加しつつ、中学時代の遅れを取り戻そうと猛勉強して、成績はあっという間に上位となった。

 周囲からの信頼も厚くなり、昨年6月からは生徒会長を務める。「人前でしゃべるのは苦手なんですが、期待してもらえるので、頑張りたい」と力強い。今大会への出場は、自らeスポーツ部顧問の柴原健太教諭(38)に切り出したという。

 「学校へなかなか行けず『ゲームばかりをしていた自分』という、彼にとって消してしまいたい過去が、今では逆になったと思う」と柴原教諭。同校には、中国や韓国などeスポーツが盛んな国からの留学生が多い。部にも中国からの留学生が数人いるが、佐倉さんはコミュニケーションを積極的に図りながら、まとめ上げようとしている。

 今年の茨城国体でもeスポーツが実施されることになり、将来は五輪競技入りも議論されているなど、近年国内での注目度は高い。「国内でeスポーツが当たり前になってほしい」と佐倉さん。将来はプロゲーマーの夢を持つ主将がリーダーシップを発揮しチームを勝利に導く。【倉沢仁志】

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