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余録

大河ドラマ「いだてん」でおなじみとなった…

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 大河ドラマ「いだてん」でおなじみとなった日本の五輪運動の父としての嘉納治五郎(かのう・じごろう)である。彼は1940年東京五輪招致では、「アジアの一角に全世界の若者が集まる時、平和の幕開けを迎える」と訴えた▲当時、欧米諸国は選手の移動が大変だと東京開催に消極的だった。だが嘉納は今まで遠路参加してきた日本の努力を強調し、五輪が世界大会なら「当然日本に来るべきだ」と訴えた。その「正当性」を堂々と掲げての招致成功だった▲嘉納は「五輪精神が経費の乱費のため失われることをおそれる」と金権五輪にも警鐘を鳴らしている。彼の急死の直後、40年大会は日中戦争によって返上されたが、嘉納の精神は戦後の64年の東京五輪で大きな実を結ぶことになった▲2020年東京五輪招致をめぐり仏司法当局から贈賄疑惑をかけられている日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和(たけだ・つねかず)会長が6月退任を正式に表明した。竹田氏は国際オリンピック委員会(IOC)の委員も近く辞任するという▲JOC内では潔白を主張する竹田氏の定年を延長しての続投が当然視された。だが疑惑で国外活動もままならず、東京五輪のイメージ悪化も懸念されて退任に追い込まれたようだ。確かに説明責任を果たせぬ五輪運動のトップは困る▲柔道の父でもあった嘉納だが、JOC会長の後任に山下泰裕(やました・やすひろ)氏の名前が挙がったからといってさほどうれしくはないだろう。五輪招致活動のあり方や、JOCのガバナンスを見ての泉下(せんか)のしかめ顔が目に浮かぶ。

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