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線路脇に雪が残されたウクライナ東部ドネツクの駅では列車が長らく放置されている。長引く戦闘のため、列車の発着が止まってから4年8カ月。駅舎に隣接する商業ビルも割れた窓ガラスを覆うベニヤが目立つ。
親露派組織(ドネツク人民共和国)が実効支配するウクライナ東部ドネツクは、かつて炭鉱業などで栄えた都市だった。しかしウクライナ危機を受けて国内外への避難民が相次ぎ、100万を誇った人口は推定で7割程度に落ち込んだ。午後11時から午前5時まで外出禁止令が敷かれ、市中心部でも暗くなると人影はまばらになる。
親露派が独立を宣言したことで欧米諸国が制裁を科し、日産自動車など西側資本が撤退して久しい。安いと評判の鶏肉店では路上まで列ができることも珍しくない。一方で小売店には、ベラルーシ産のウオッカや乳製品が並ぶ。ロシアと「ユーラシア経済同盟」を結ぶベラルーシやカザフスタンからの輸入品が増えているという。
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