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奇跡の傍らで

分娩立ち会い産科医へ 居場所探した学生時代=荻田和秀・りんくう総合医療センター産科医

マンガ「コウノドリ」ではピアノバーのマスター「沖田さん」(右下のコマ)として登場(C)鈴ノ木ユウ/講談社

 もうすぐ新年度が始まります。多くの社会人が誕生して、それぞれのところで期待と不安のなかで仕事を始めます。僕もそんな時代があったなあと思いながらリクルートスーツを眺めています。

 学生時代は優秀な生徒ではありませんでした。高校時代は将来の目標などほとんど考えずに過ごし、浪人時代はパチンコばっかりしていました。何とか医学部には入ったものの、やはり将来の目標が全く見えず、地元ジャズクラブでハウスバンドのピアニストとして演奏に打ち込み、ミュージシャンかジャズ屋のオヤジになろうか、などと考えたりしていました。そのことをジャズクラブのマスターに相談したところ、お前ごとき才能では食っていけない、ちゃんと医者になれとたっぷり一晩油を絞られて、結局断念しました。

 でも自分に人の命を預かることができるだけの根性があるのか。熱量を保ったまま仕事が続けられるのか。手…

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