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東日本大震災8年

父さんに近づけた 岩手の女性、亡き夫の介護職継承 思いやり・気配り、忘れず /新潟

 3月11日に発生から8年を迎えた東日本大震災。私は2月10日から2週間、甚大な被害を受けた岩手県の沿岸部を取材した。出会ったのは、震災でかけがえのない家族を亡くしながらも懸命に生きる女性。絶えずかさ上げ工事の進む復興の現場で見た、被災者のいまを報告したい。【井口彩】

 岩手県山田町の花崎明美さん(60)はタクシー運転手だった夫の秀利さん(当時57歳)を失った。震災後、人への気遣いを忘れなかった夫の姿を思い浮かべながら、介護支援専門員(ケアマネジャー)の資格を取得した。「父さんに教えてもらった仕事への気配りを引き継ぎたい」。そんな思いで日々仕事に励んでいる。

 「たまに見たくなる時があるの。父さんが呼んでるのかな」。取材の最中、明美さんは愛車のトランクから泥がついたジャンパーの切れ端を取り出し、私に見せてくれた。秀利さんがいつも着ていたという大切な形見。それを持つ明美さんを撮影していると、彼女はジャンパーをそっと抱きしめた。「父さん、もう8年だね。そっちはどうですか」

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