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米国で11年半ぶり、長短金利逆転 “景気後退の前兆”株価急落

22日のニューヨーク市場で株価は大幅に下落した=ニューヨーク証券取引所で、ロイター

 【ワシントン中井正裕】ニューヨーク債券市場で22日、3カ月物国債の利回りが10年物の利回りを上回る「長短金利逆転(逆イールド)」が2007年8月以来、約11年半ぶりに発生した。市場では景気後退の前兆とされており、投資家心理が悪化。同日の株式市場で株価が急落した。

 ニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均の終値は、前日比460.19ドル安の2万5502.32ドルと、2週間ぶりの安値をつけた。下げ幅は1月3日(660ドル安)に次いで今年2番目の大きさとなった。

 逆イールドの要因は、世界経済の失速懸念の強まりだった。22日はユーロ圏と米国の製造業関連の景気指標が悪化したことを受けて、リスク回避の動きが強まり、投資マネーが安全資産とされる国債に流入。長期金利の指標となる米10年物国債利回りは一時2.4%台前半と、昨年1月以来の水準に低下(債券価格は上昇)。一方、米3カ月物財務省証券(TB)は2.4%台半ばで推移し、利回りが逆転した。

 短期金利の指標であるフェデラルファンド金利(FF金利)は、米連邦準備制度理事会(FRB)が政策金利として年2.25~2・5%に誘導している。償還期間の短い国債ほどFF金利の影響を受けやすく、長期に比べ金利が低下しなかったことで逆転を招いた。

 債券は通常、償還期間が長いほど、価格変動などのリスクが上乗せされて金利は高くなるが、逆イールドが発生すると景気後退に陥るとの見方がある。米国では過去60年間、景気後退期前に必ず逆イールドが発生しているとされ、前回は発生後の08年9月にリーマン・ショックに伴う金融危機が起きた。

 FRBは20日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、米国や世界経済の先行き警戒感から、19年の利上げ見通しを従来の「2回」から「ゼロ」に引き下げた。FRBの利上げ休止は米経済の追い風になるが、市場では「市場予想を上回るFRBの緩和路線が、かえって景気失速懸念を強めた」(投資会社)との声が出ている。

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