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「同和地区の場所」ネット明示で削除要請 法務省が対応強化

法務省=東京都千代田区霞が関1で2019年2月2日、本橋和夫撮影

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 インターネット上にある同和地区(被差別部落)に関する情報について、法務省人権擁護局が対応を強化した。従来は特定の人物を対象としていたり、差別の助長・誘発が目的だったりする場合に限ってプロバイダーなどに削除要請をしていたが、目的に関係なく、特定地域を同和地区であると明示していれば原則として削除を要請する。強制力はないものの、これまでの運用に比べ、踏み込んだ対応となる。

 法務省がインターネット上の書き込みなどの情報を「人権侵害」とみなすのは、主に(1)名誉毀損(きそん)(2)プライバシー侵害(3)不当な差別的言動(4)人種、社会的身分、門地(家柄)などの属性を理由に差別の助長・誘発を目的とした情報――の4種類に分けられる。同和地区の明示は(4)に該当する。

 現行の運用では、各地の法務局や地方法務局は(1)~(4)について被害者らからの申告を受けると調査を開始。特定人物が対象となっている場合はプロバイダーへの削除要請などの措置を講じるが、(1)~(3)の不特定多数に対するものは削除要請までは行っていない。(4)については、差別を助長・誘発する目的であることが認められる場合、削除要請している。

 しかし、同和地区に関するネット情報の中には「部落差別の解消目的」などを掲げていながら、実質的な狙いは差別の助長・誘発であることが疑われるケースもあるという。法務省は削除要請の要件を逆手にとっている可能性があると判断し、昨年末に法務局・地方法務局に従来の運用を見直す通知を出した。

 通知は「特定の地域が同和地区である、またはあったと指摘する情報を公にすることは、差別の助長・誘発目的かどうかにかかわらず、人権擁護上許容し得ない」とし、「原則として削除要請などの措置の対象とすべきだ」と明記。ただし、学術・研究などの正当な目的があり、情報の公表に合理的理由が認められるケースも想定されるため、「例外に該当するかどうかは個別事案ごとに判断する必要がある」としている。【和田武士】

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