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本村凌二・評 『創造と狂気の歴史 プラトンからドゥルーズまで』=松本卓也・著

 (講談社選書メチエ・2322円)

心の遺物のパラダイム移行を鮮明に

 二〇世紀を代表する精神病理学者ユングは「精神のまともな人がいれば見せてもらいたい。その人を治してあげよう」と語ったという。誰でも多少は精神病をかかえているというなら、凡人にはホッとするところがある。

 もっとも、本書がとり上げるのは、凡人ならざる人物である。古代ギリシアの頃から、「狂気の混じらない天才はかつて存在しなかった」と指摘されている。プラトンもアリストテレスも「創造と狂気」には深い結びつきがあることに気づいていた。プラトンは神々に由来する狂気によって偉大なる詩人が生まれると語り、アリストテレスは創造力をメランコリー(うつ病)と結びつける論者だった。

 このような狂気の背後にはもともと神々と人間を仲介するダイモーンがいると信じられていた。だが、唯一神…

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