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社説

就労外国人 自治体の相談窓口 政府の主導で設置を急げ

 外国人労働者の受け入れを拡大する新制度のスタートが来週に迫っている。それにもかかわらず、拠点となる自治体の相談窓口の整備が不十分なのは残念だ。

     雇用の他、医療や福祉、子育てや在留手続きなど、外国人の相談を一元的に受け付ける相談窓口を全国約100カ所に設置する。政府は昨年末、「総合的対応策」の目玉として打ち上げた。

     窓口設置に当たり1000万円を上限に自治体に交付金を支払うことを決め、法務省が都道府県や政令市、外国人が多く住む自治体の計111を対象に申請を募ったが、応じたのは37自治体にとどまった。これでは都道府県の数にも満たない。

     法務省が公募要領を公表し、受け付けを始めたのは先月半ばだ。窓口では通年で無料相談に応じる上、原則11言語以上での対応を求めた。

     自治体側は予算が獲得できても、職員や通訳人の手当てが必要になる。議会に諮るには時間が足りなかったのが実情のようだ。

     設置主体は自治体だが、多文化共生社会の実現には欠かせない政策だ。本来、法務省が主導して窓口の充実に当たらなければならない。自治体側との事前の調整が不十分だったのではないか。全国の相談窓口を充実させるため、現状を精査するなど政策の練り直しが必要だ。

     4月からの受け入れ拡大ありきで、窮屈な日程で事を進めてきたひずみがここにきて目立つ。

     政府は、外国人労働者受け入れに向けた説明会を先週までに全都道府県で開いた。

     法務省令では、特定技能の資格での労働者との契約について「報酬額は日本人と同等以上」と定める。では、同等以上は、どんな日本人労働者と比較するのか。そうした具体的な運用についての質問が各地の説明会で相次いだが、「詳細は検討中」との回答が多かった。

     結局、法務省が運用の詳細についてガイドラインを公表したのは、大半の説明会終了後の20日だった。

     5年間で最大34万人を受け入れる政策だ。それだけに、受け入れ企業、さらにそれを支援する機関がしっかり制度を理解する必要がある。政府はこれまで以上に丁寧な説明を心がけるべきだ。

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