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当時両親が暮らしていた場所で、母の遺影を持つ夫、佐藤慧

 東日本大震災から8年という月日がたった。「東北の報道なら明るい話題を」という声は、月日を経るごとに増えていったように思う。その度に、思い返すことがある。

 縁あって震災直後から、岩手県陸前高田市に通わせてもらっている。あの当時、夫・佐藤慧の両親がこの街に暮らしていたからだ。義父は病院の4階で一命をとりとめたが、義理の母は約1カ月後に川を上流へ9キロさかのぼったがれきの下から発見された。

 何か悲しみを少しでも和らげるものをと、かつて何万本もの立派な松林だった「高田松原」から、一本だけ波に耐え抜いた松を、私は「希望」として撮り、発表したことがある。ところが最愛の妻を喪(うしな)った義理の父は、この一本松を“波の威力の象徴”だと悲しんだ。もちろん、松を心の支えにしている方もいるはずだ。ただ、希望を強調するあまり、声を上げられない方々の声がますます押し込められてしまうことはなかろうか。…

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