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香山リカのココロの万華鏡

精神科医の香山リカさんのコラム。06年から続く長寿連載。診察室から、現代人の“心の病”についての洞察します。

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香山リカのココロの万華鏡

ときには自分本位で /東京

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 はっと気づくと3月も終わろうとしている。時の流れの早さにはいつも驚かされるが、とくに今年は天皇陛下の退位による代替わりが控えていることもあり、なんとなく落ち着かない気がする。

 「平成」と印刷された書類を病院などで見ながら、「5月にはここに棒線を引いて、新たな元号を書くのかな」と考えると、「じゃ、書類に記入するのは5月になってからでいいか」などと、ついつい仕事を先送りすることもある。患者さんも異動や卒業、入学などで、この時期は落ち着かない。よく社会人から相談されるのが「宴会が苦手なのですが、歓送迎会を欠席するのはマズいでしょうか」という悩みだ。

 私は「1分でいいので頭の中で想像してみましょう。もし出席して、お世話になった上司にあいさつをする。どうですか。いま気持ちがサッパリしてますか」ときいて、「そうですね。ちゃんとあいさつできたらうれしいかも」といった答えが返ってきたら、「じゃ、出てみましょうか。万が一のときのために気持ちが落ち着く漢方薬を頓服で出します」などと言う。

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