「お茶くみ」でつまずき…… 発達障害「6カ所以上の職場」3割

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「注意欠如・多動症」と診断された横浜市の主婦(手前)。「人混みを歩くと、すれ違う人の服装や表情などの情報量が多すぎて疲れてしまう」と言う=東京都内で、塩田彩撮影
「注意欠如・多動症」と診断された横浜市の主婦(手前)。「人混みを歩くと、すれ違う人の服装や表情などの情報量が多すぎて疲れてしまう」と言う=東京都内で、塩田彩撮影

 「6カ所以上の職場を経験した」――。20歳以上の発達障害者を対象にした毎日新聞のアンケートでは、発達障害の診断を受けた人のうちの36.4%が、こう答えた。「現在就労していない」も30.1%。働き出しても一つの職場で長続きせず、安定しない実情が浮かんだ。

 横浜市の主婦(32)は2017年、仕事のストレスで受診した心療内科で、発達障害の一つ「注意欠如・多動症」(ADHD)と診断された。大卒後、データ入力や分析を行う事務職に就いた。だが、忘れ物が多く、常に何かを探す▽どこまで数字を打ち込んだか分からなくなり、電卓の単純計算でもミスを繰り返す――。以前から兆候はあったが、家族に予定の確認を頼んだり計算ソフトを使ったりして働き続けた。

 つまずいたのは「お茶くみ」だった。当時の部署では、上司の男性に女性社員がお茶を出す慣習があった。仕事と並行して1日4~5回、上司の帰社や外出に合わせ、お茶をいれたり湯飲みを下げたりするのがどうしてもできなかった。複数の作業を同時進行することが苦手な発達障害の症状だった。「自分の分は自分で」と上司に掛け合ったが認められず、先輩からは「他の人はできているのに」と責められたという。

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