毎日21世紀フォーラムから
第180回例会 中央銀行 セントラルバンカーの経験した39年 前日銀総裁・白川方明氏
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本当の問題、国民議論を
異業種交流組織「毎日21世紀フォーラム」の180回例会が7日、大阪市中央区のホテルニューオータニ大阪であり、白川方明・前日銀総裁が「中央銀行 セントラルバンカーの経験した39年」と題し、約210人を前に講演した。2008年4月から13年3月まで第30代総裁を務めた白川氏は、「平成の30年間はバブルと金融危機の時代だった」と指摘。平成の次の30年に対応するために、「日本が直面している本当の問題は何か、国民全体が議論してアジェンダ(課題)を正しく設定することが大事」と語った。【まとめ・佐竹義浩、撮影・梅田麻衣子】
平成の30年間を振り返ると、バブルと金融危機の30年でした。日本では1989年がバブル期の株価のピークで、地価のピークは91年です。97年秋は金融危機の最悪期でした。その象徴的な出来事が山一証券の破綻です。99年にゼロ金利政策が、01年には量的緩和政策が採用されました。08年9月にリーマン・ショックが起き、グローバル金融危機が深刻化する中で、日本銀行は異例の金融緩和を強化していきました。
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