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日本文化をハザマで考える

日本文学研究家のダミアン・フラナガンさんが、日英の「ハザマ」で日本文化について考えます。

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日本文化をハザマで考える

第2回 西洋美術の「鏡」が日本の小説に与えた影響

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ヤン・ファン・エイクの「アルノルフィーニ夫妻の肖像」(パブリックドメイン)
ヤン・ファン・エイクの「アルノルフィーニ夫妻の肖像」(パブリックドメイン)

 昨春、ロンドンのナショナル・ギャラリーで展覧会があった。それは、フランドル人画家、ヤン・ファン・エイクの有名な15世紀の絵画「アルノルフィーニ夫妻の肖像」がビクトリア期(1837~1901年)の英国人画家に与えた影響を考察するものであった。ビクトリア期の画家にはジョン・エバレット・ミレイ、ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ、ウィリアム・ホルマン・ハント、ジョン・ウィリアム・ウォーターハウスらがいる。

 「アルノルフィーニ夫妻の肖像」はイタリアの商人とその妻を描いたパネル画である。中心には凸面鏡があり、それには2人の後ろ姿と彼らが見ているもの――ドアから入ってくる2人の人物――が映っている。

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