「無罪ですよ、無罪…」宮田さんに何度も何度も 松橋事件再審無罪確定

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 逮捕から34年余りを経てつかんだ松橋(まつばせ)事件の無罪判決。しかし、そこには冤罪(えんざい)を生んだ検察側の謝罪も、誤判で9年間の服役を科した裁判所の反省の言葉もなかった。無実を訴えながら長患いの末に認知症になり現在寝たきりの宮田浩喜(こうき)さん(85)自身は判決を聞けず、長年支えてきた弁護団や家族、支援者らには喜びの一方で、悔しさが残った。【城島勇人、中里顕、杣谷健太】

 「無罪ですよ、無罪が認められましたよ!」。宮田さんが暮らす熊本市西区の高齢者施設。吉報を伝えに法廷から駆けつけた弁護団の共同代表、斉藤誠弁護士(73)は宮田さんの手を握り、何度も何度も声をかけた。施設を営む園田伸二さん(71)、則子さん(65)夫妻の呼びかけにも普段は反応せず、意思疎通はほとんどできない。だが、やがてその手を握り返し、感極まったような表情になり目が潤んだ。「伝わった!」。30年来…

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