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毎日新聞経済面に連日連載の経済コラム。経営者や経済評論家らが独自の視点で、経済の今とこれからを展望する。

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接続料金の怪に振り回される=インターネットイニシアティブ会長・鈴木幸一

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 3月末は決算期で、年度計画の確定や、関連会社の取締役会等々で終日拘束されるのだが、私の場合、「東京・春・音楽祭」という道楽が、仕事以上に時間に縛りがかかるまで発展したことで、まさに音楽祭がフィナーレを迎える4月の半ばまで、眠る間もない日々を過ごすことになる。

 決算については、2月になればほぼ固まるのだが、格安スマホのMVNO(仮想移動体通信事業者)という事業を始めてからは、そうもいかなくなった。私どもが法人向けにサービスを始めたのは10年以上も前だが、その後、個人向けにも安価なサービスを始め、利用者数は300万人近くになっている。

 ところが、このサービスの原価は、通信インフラを持つ企業に対する接続料が確定し、3月末に1枚の通知書が来るまで分からない。スマホの利用者数の増大に伴い、毎年、接続料の単価は下がるのだが、それが想定から大きく外れると、一気に原価が上がる仕組みなのである。インフラ企業の利潤を入れ込んだ複雑な計算式で接続料が決まるので、監督官庁である総務省の担当者も詳細については100%理解しているとは思えず、価格が適…

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