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第91回選抜高校野球

習志野3-1星稜 習志野、剛腕を攻略

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 <2019 第91回センバツ高校野球>

第6日(28日・阪神甲子園球場)

 習志野がコンパクトな打撃で星稜の右腕・奥川から小刻みに得点した。四回、竹縄の右前打で同点とし、七回に敵失で勝ち越し。九回には兼子の本塁打で加点した。二回途中から登板した飯塚が打たせて取り、好救援した。星稜は散発6安打とつながらず、八回のけん制死や失策など攻守にミスがあり、奥川を助けられなかった。

バット短く持ち強振

四回表習志野2死一、二塁、竹縄が右前適時打を放つ=徳野仁子撮影 拡大
四回表習志野2死一、二塁、竹縄が右前適時打を放つ=徳野仁子撮影

 四回2死一、二塁、2球で追い込まれた習志野の竹縄は、指3本分空けていたバットをさらに短く、グリップの一番上を持った。4球目、高めのスライダーに食らいつくと、小飛球が二塁手と右翼手の間にポトリ。この回3本目のテキサス安打が同点打になった。

 最速151キロの直球に鋭く曲がるスライダー、130キロ台のフォーク、制球も良く四球も期待できない奥川に対し、小林監督の指示は「コンパクトに振れ」だった。各打者の取り組みには相違点と共通点がある。

 相違点はバットを持つ位置。四回にともに直球に詰まりながらも遊撃手の頭上を越える安打を放った2番・小沢は拳一つ分、4番・高橋雅は指2本分。各打者が最も振りやすい所を握っていた。

九回表習志野1死、兼子が左越え本塁打を放つ=玉城達郎撮影 拡大
九回表習志野1死、兼子が左越え本塁打を放つ=玉城達郎撮影

 共通点は3人が異口同音に「強く振り切った」。幸運にも見える打球は、最も力が伝わりやすい短さと強く振ることが組み合わさってできた結果だ。

 習志野は昨秋からバットを短く持っており、付け焼き刃の奥川対策ではない。「小柄な選手が多く、パワーもないので」と竹縄。170センチの小兵でか細い腕の主将らが優勝候補を倒した。【安田光高】

完璧リリーフ

2番手で好投した習志野の飯塚=幾島健太郎撮影 拡大
2番手で好投した習志野の飯塚=幾島健太郎撮影

 ○…習志野の2番手・飯塚が7回3分の1を無得点に抑えた。二回2死一塁でマウンドへ上がると、142キロの内角直球で空振り三振を奪った。八回1死二塁のピンチでは「アイコンタクトだった」と遊撃手の角田を見て二塁走者をけん制で刺した。投げ合った相手が奥川とあって「誇りに思う」と話した。

ナンバーワン春の夢散る 星稜3年・奥川恭伸(やすのぶ)投手

七回表に味方の失策で失点し、マウンドで話す星稜の先発・奥川(右)と捕手・山瀬=徳野仁子撮影 拡大
七回表に味方の失策で失点し、マウンドで話す星稜の先発・奥川(右)と捕手・山瀬=徳野仁子撮影

 打球を見送ると、思わず帽子を取り、奥歯をかみしめた。1点リードされて迎えた九回。1死から8番・兼子に対し「絶対に点をやらない」と力んで投じた直球が高めにいった。左翼席に運ばれた。

 自慢の直球は149キロを計測しながらも「(球の)走りもよくない。変化球もいまいち。少し体の重さを感じた」と状態の悪さをマウンドで自覚していた。自らの判断で打たせて取るスタイルに変えたが、勝負どころで制球が甘くなった。

 「大会ナンバーワン右腕」の呼び声通り、1回戦・履正社戦で17三振を奪って完封した。しかし、優勝候補同士の激戦の影響が精神面にあった。「(初戦と違って)最後まで向かっていくという姿勢を崩してしまった」。わずかなほころびが致命的になった。

 投手としての完成度は同世代の中で群を抜く。その素質があるからこそ、世間の期待は大きい。「周りの声に合った実力をこれからつけたい。期待には全然応えられていない」。3度目の甲子園で、またも厳しさを教えられた。【生野貴紀】


 ○…2回戦…○

 ▽午後2時21分開始(観衆3万8000人)

習志野(千葉)

  000100101=3

  010000000=1

星稜(石川)

【センバツ高校野球】

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