第91回選抜高校野球
2人で日本一、夏こそ 星稜、小中高ずっとバッテリー
毎日新聞
2019/3/29 大阪朝刊
726文字
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<2019 第91回センバツ高校野球>
第6日の28日、優勝候補の星稜(石川)が2回戦で姿を消した。最速151キロ右腕・奥川恭伸投手と主将の山瀬慎之助捕手(ともに3年)は小学生以来バッテリーを組み、中学では全国制覇。高校でも「2人で日本一に」(山瀬主将)という目標はかなわなかったが、夏に向け再び歩みを進める。
2人は石川県かほく市の学童チームで野球を始め、小学4年からコンビが定着。同市立宇ノ気(うのけ)中3年だった2016年には全国中学校軟式野球大会で優勝を果たした。
高校進学を控え、奥川投手は揺れた。山瀬捕手は星稜を早々に志望し一緒にプレーすることを望んだが、奥川投手は寮生活で野球に打ち込める別の高校も選択肢に入れていた。
師走の夜。中学に進路希望を出す前日になっても決断できないでいた。「最後は2人で話し合いなさい」。奥川投手の父隆さん(52)は息子に促した。午後9時ごろ。山瀬捕手との電話は5分ほどで終わり、父に切り出した。「やっぱり星稜に行くわ」。相棒の熱意に迷いは吹っ切れた。
入学後はそろって1年から公式戦に出場。甲子園でバッテリーを組むのも3季連続だ。昨秋の公式戦で防御率0・60と驚異的な安定感を見せた奥川投手に対し、山瀬捕手は「あいつに追いつきたい気持ちがずっとある」。前々回準優勝の履正社(大阪)との初戦では、17奪三振の奥川投手に刺激されるように、3安打1打点の活躍を見せた。
「奥川に引っ張られて、ここまで来た」。山瀬捕手は幼なじみへの感謝とともに、10歳のころから球を受け続けた自負をにじませた。「援護をするのが自分の仕事。必ず日本一になる」。最後の夏を見据え、悔し涙は見せなかった。【岩壁峻】
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