写真集「失語症」 病を経て、とらえた光 プロも注目

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文字の練習プリントに差し込む光。写真集「失語症」より=加藤俊樹さん提供
文字の練習プリントに差し込む光。写真集「失語症」より=加藤俊樹さん提供

 柔らかな夕日が、リハビリ用プリントのひらがなを照らす。カメラメーカーに勤務する加藤俊樹さん(53)が出版した写真集「失語症」の表紙だ。脳出血で突然、言葉を失う経験をした。「それでもできること、楽しめることがある」。その時に見た光を、多くの人と共有したいと願っている。ギャラリー「ルーニィ247ファインアーツ」(東京都中央区)で、31日まで作品展を開いている。

 加藤さんが倒れたのは、47歳の時。職場の集まりから救急搬送された。命はとりとめた。一方で、自分の名前も言えず、ひらがなも読めなくなった。妻の瑞恵さん(54)が、入院先にカメラを持っていったが、何に使うものか分からない。機能や設定も「(頭から)飛んじゃっていた」。おしゃべりや読書は難しい。でも「光だけはある」。病室の床や、屋外に降り注ぐ陽光にレンズを向けはじめた。

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