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身近な楽器なのに、その本質を見逃してきたのではないか。クリストフ・ランピデキアの日本デビュー盤「ナポリとパリのそよ風」のめくるめく演奏を聴いて、豊かで繊細なアコーディオンの魅力をあらためて知ることになった。
イタリア系フランス人のクリストフは、世界大会でチャンピオンになった実力派だ。彼が人生の情熱全てを注ぎこむアコーディオンは、19世紀にイタリア人移民がパリに持ち込んだことで大衆化された楽器で、彼の祖父と父もナポリからフランスに移住したアコーディオン奏者だった。新作は、そんなルーツをテーマにしている。
「僕は生まれた時からフランス人。イタリアを感じるのは母の手料理くらいだったけれど、ふとしたことから自分のルーツを探求してみたいと思うようになったんだ」
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