QRコードなどによるキャッシュレス式の支払い手段が日本で急増している。これほどの乱立状態は世界的にも珍しいといえる。利便性、効率性、犯罪防止性の観点から筆者はキャッシュレス化を基本的には支持している。しかし慎重に検討すべき面もある。
世界最速でキャッシュレス化が進んでいるスウェーデンでは、市中現金流通高(年末)が2007年から17年にかけて49%も減少した(日本は30%増)。大手小売りチェーンや百貨店は完全キャッシュレスの実験を現在進めている。
しかし有料公衆トイレすら現金を受け付けなくなってきた状況に年金受給者団体が反対を表明している。デジタル技術に慣れない高齢者にとっては社会が不便になってきたからだ。彼らは支払い手段の選択の自由は確保されるべきだと主張している。
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