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動く物語

今回はコレ! 宮本輝「泥の河」 土佐堀川や安治川の舟 世の移ろいを包み流れる

昭和橋から土佐堀川をのぞむ。左側奥、高速道路の入り口付近が、小説に登場する「やなぎ食堂」のあった場所になる=大阪市西区で

 宮本輝さんのデビュー作「泥の河」は、戦争の影がまだ残る1955(昭和30)年、大阪の川筋が舞台だ。宮本さんが幼少期を過ごした地でもある。学生時代から折に触れて読んできた短編だが、今回初めて周辺の地域をじっくり歩いてみた。近年、大阪の川べりがにぎわい、舞台周辺も様変わりしていると聞いたからだ。

 <堂島川と土佐堀川がひとつになり、安治(あじ)川と名を変えて大阪湾の一角に注ぎ込んでいく。その川と川がまじわる所に三つの橋が架かっていた。昭和橋と端建蔵(はたてぐら)橋、それに船津橋である>。物語は、こんな一節で始まる。

 端建蔵橋のたもとで「やなぎ食堂」を営む家の息子、信雄は、湊(みなと)橋の下につながれた一隻の舟で暮…

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