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在来種→外来種→? タンポポ勢力図の変化 市民参加の調査始まる

外来種の分布状況
花下部の総苞外片(そうほうがいへん)が上向きのカンサイタンポポ(右、在来種)と、反り返っているセイヨウタンポポ(左、外来種)=木村進さん提供
外来種タンポポの割合
タンポポの見分け方

 市民の協力でタンポポの在来種や外来種の分布を探る2年がかりの大規模調査が今月、九州を除く西日本の17府県で始まった。調査は1975年に大阪府で始まり、5年おきに実施して今回が10回目。8回目から西日本に範囲を広げた。調査開始以降、タンポポの勢力図は劇的に変化しており、宅地開発など人間の営みの影響が考えられるという。

 調査は、自然保護団体のメンバーや研究者らでつくる「タンポポ調査・西日本実行委員会」が呼びかけ、今年と来年の3~5月(計6カ月間)に行う。

 参加は自由で、花の咲いたタンポポを見つけた場所や花の形などを調査用紙に記入し、花と種を採取して実行委に送る。実行委は受け取ったタンポポの種類を調べ、2キロ四方に区切って勢力を分析する。前回の調査では7万件を超えるデータが集まった。

 これまでの調査によると、ニュータウン建設など新興住宅地の開発に伴い、在来種「カンサイタンポポ」の分布域に外来種「セイヨウタンポポ」が侵入する構図が見られる。大阪府内では、外来種の比率は75年に36%だったが、2005年には70%に増えた。05年調査では、両種が交配した雑種が急増したことも明らかになった。

 在来種は繁殖のために昆虫を介した受粉が必要だが、外来種は受粉せずに雌しべが単独で熟して種になるため、生態系が豊かでなくても繁殖できる。外来種の急増は、環境破壊が進んだ証拠だった。

 しかし、10年の調査から外来種の勢力が減少に転じ、外来種の比率は10年は69%、15年は65%だった。深く根を張り長く生きる在来種に比べ外来種は競争に弱く、ニュータウンの開発が落ち着いて旧来の自然環境が回復した影響が考えられる。

 今回の調査は、回復傾向が定着しているかが一つの焦点だ。実行委事務局の大阪自然環境保全協会理事、木村進さん(65)は「大阪府や兵庫県では外来種が減ってきているが、他府県では増加傾向が続く」と指摘し、「調査への協力を通じて、身近な自然について考えてほしい」と参加を呼びかけている。問い合わせは同協会(06・6242・8720)。調査用紙はインターネットの「タンポポ調査・西日本2020」のページからダウンロードできる。【渡辺諒】

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