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ベルギー サッカー代表の父(その1) アフリカ難民、首長に

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区長就任の宣誓式を終えて孫や親族、知人たちに囲まれるピエールさん(中央)=ブリュッセルで2018年11月29日(ピエールさん提供)
区長就任の宣誓式を終えて孫や親族、知人たちに囲まれるピエールさん(中央)=ブリュッセルで2018年11月29日(ピエールさん提供)

 歴史的な瞬間だった。昨年11月29日、ブリュッセル首都圏の新しい首長たちが顔をそろえた宣誓式で、ピエール・コンパニーさん(71)は右手を挙げ、前を見据えながら法の順守を誓った。欧州の小国ベルギーに初めてアフリカ系の首長が誕生した。

 「正式な書類もないままベルギーに来て、一生懸命に働いて子供たちを育てました。簡単な道のりではなかった」。ピエールさんは27歳のころ、アフリカ中部コンゴ(現コンゴ民主共和国、当時はザイール)の独裁政権から逃れ、ベルギーの地を踏んだ。

 コンパニー。ベルギーでその名を聞けば、多くの人はまず1人の男性を思い浮かべる。日本代表との死闘も記憶に新しいサッカーのロシア・ワールドカップでベルギー代表の3位に貢献したバンサン・コンパニー選手(32)。イングランド・プレミアリーグの強豪マンチェスター・シティーでは主将を務め、チームメートからもサポーターからも敬愛される「レジェンド」は、ピエールさんの長男だ。

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