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検証

東京・公立福生病院 透析中止・非導入21人、同意書なし ずさん体制露呈 都指導

立ち入り検査のため公立福生病院に向かう東京都の職員=東京都福生市で2019年3月6日午後3時38分、宮武祐希撮影

 公立福生病院(東京都福生市)の人工透析治療を巡る問題で、都は9日、医療法に基づき病院側を文書で指導した。そこから浮かんだのは、同意書を取らずに治療を中止、または非導入で死に向かわせるという医療現場における患者の意思確認の「ずさん」さだった。一方で、終末期ではない患者に医師が治療をやめる選択肢を提示すること自体の是非について、倫理的な問いは残った。【斎藤義彦、矢澤秀範、市川明代】

 「問題点だらけだ」。都の立ち入り検査の内情を知る関係者は、そう話す。関係者の最大の驚きは、透析治療中止の1人、最初からしない非導入の20人全員の計21人で患者本人の同意書がなかった点だ。治療を希望して来院した患者に対し、腎臓内科医(55)が透析のつらさを強調し、翻意させた例もあったという。非導入の3人については本人の意思表示がカルテに記載されていない。生死にかかわる選択をする際に同意書を取らないことは近年の医療の常識では考えられず、この関係者は「不備のある体制で『死の選択』を迫っていた」とみている。

 これまで外科医(50)や腎臓内科医は毎日新聞の取材に対し「意思確認のないまま、腎不全の患者に透析がエスカレーター式に導入されている」と強調。「透析をやらない権利を患者に認めるべきだ」と主張し、治療中止や非導入の選択肢を提示していると話していた。病院関係者は都に対し、死者24人のうち21人の同意書がなく意思確認が不十分だった点を「軽微な問題」と答えたという。

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