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共同開発の小野薬品への失望隠さず 本庶氏・オプジーボ特許使用料で会見

治療薬の特許について記者会見する本庶佑・京都大特別教授=京都市左京区で2019年4月10日午後4時57分、川平愛撮影

 「研究者をだましたり、不正確な説明をされたりするとは想定もしていなかった」。ノーベル医学生理学賞を受賞した本庶佑(ほんじょたすく)・京都大特別教授が10日、異例の記者会見に踏み切った。会見は約2時間に及び、本庶氏はがん免疫治療薬「オプジーボ」を共同開発した小野薬品工業(大阪市)への失望を隠さなかった。

 午後3時半過ぎ、京都市内の会見場に険しい表情で姿を見せた本庶氏。約40年前から同社と共同研究を続けてきた信頼関係が崩れたと訴えた。

 オプジーボを巡っては、本庶氏と同社が2006年に特許契約を結んだ。しかし、会見に同席した弁護士によると、本庶氏は当時、契約内容を十分に確認する時間がなく、特許に関する知識もなかったという。

 本庶氏は契約について「弁護士を付ければ良かったが、とにかく研究が忙しかった。特許に詳しい人脈がなく、大学も助けてくれなかった」と悔やんだ。

 本庶氏が会見に臨んだ背景には、生命科学分野の若手研究者を取り巻く研究環境への危機感がある。若手の給与や研究費を支援する目的で創設した「本庶佑有志基金」には、同社からの特許使用料を当て込んでいた。

 特許使用料の分配について、同社との協議は進んでいない。本庶氏は「このままだと、日本の学術界がやる気を失い、シーズ(研究の種)が海外の企業に流出してしまう」と嘆いた。【菅沼舞、阿部周一】

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