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社説

空自F35の墜落事故 日米で原因究明に全力を

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 最新鋭のハイテク機がなぜ墜落したのか。原因不明のまま飛行再開や更なる配備を急ぐことは国民感情からも財政面からも認められない。

 航空自衛隊三沢基地に昨年配備されたばかりの最新鋭ステルス戦闘機F35Aが太平洋上に墜落した。機体は1人乗りで、3等空佐(41)が操縦していた。自衛隊や米軍が航空機と艦艇による捜索を続けている。

 防衛省によると、4機編隊による夜間訓練中で、3佐から「訓練中止」の交信があった直後にレーダーから機影が消えた。3佐は緊急脱出できなかったとみられる。

 事故機は過去に2回、冷却系統などのトラブルで緊急着陸したことがあった。そうした機体のトラブルが事故につながったのか。操縦士のミスや体調の急変が原因となった可能性はないのか。疑問は尽きない。

 事故原因を究明するためにも3佐と機体の捜索を急がなければならない。航跡などを記録したフライトレコーダーの回収は欠かせない。現場海域の水深は約1500メートルあるが、引き揚げる努力を尽くすべきだ。

 F35は米国が英国やオランダ、イタリアなど8カ国と共同開発した。陸上の滑走路を発着する標準的なAタイプと艦船への搭載が可能なB、Cタイプがある。米国の同盟国を中心に世界規模で配備が進む。

 日本は共同開発に参加せず、米政府からの有償軍事援助(FMS)で購入している。事故機はAタイプで、三菱重工業が国内で組み立てた。価格は約140億円にもなる。

 政府は「いずも」型護衛艦への搭載を想定するBタイプ42機と合わせ計147機のF35を配備する計画だ。原因究明なしに購入を進めることには国民の理解が得られまい。

 今回、Aタイプでは世界初の墜落事故となったことから、米国も神経をとがらせているようだ。軍事機密の塊といわれる機体が他国の手に渡ることも警戒している。

 機体の機密部分はブラックボックス化されており、原因究明には米軍との連携が必要になる。軍事機密を理由に事故調査を米軍任せにすることがあってはならない。

 政府は事故機のほかに三沢基地に配備済みの12機の飛行を差し止めた。拙速な飛行再開は避け、住民の不安解消に努めるべきだ。

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