◆「見つけてもらった側」の思い
秋の日差しが雲の切れ間から差し込んでいた。2017年11月4日、茨城県龍ケ崎市のサッカー場。観客340人ほどの大学サッカーの試合で、熱心にメモを取る森保一(もりやすはじめ)さん(50)の姿があった。
東京五輪男子代表監督としての初仕事の場に選んだのは、この日あったJリーグカップ決勝の華々しい舞台ではなく、大学生の視察だった。「できるだけ漏れがないよう幅広く見て選手を吸い上げていきたいから」。試合に足を運び、自分の目で見ることを大切にする。
そこには、無名のサッカー人生で「見つけてもらった側」だった自らの人生と重なる思いがある。「自分は発掘してもらって今がある。埋もれて終わってしまう原石を、少しでも見つけ出したいという思いが出ているのかな」
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