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中島岳志・評 『ガーンディーの性とナショナリズム 「真理の実験」としての独立運動』=間永次郎・著

 (東京大学出版会・9504円)

これまでのガーンディー論を一新

 インド独立の父・ガーンディー。彼の思想実践の一つに、ブラフマチャリヤというものがある。これは「禁欲」による性欲統制のことだが、ガーンディーはその実践を、インドの独立と連関させて説いた。

 ガーンディーは「独立」を語る際に「スワラージ」という語を使用していた。スワは「自ら」、ラージは「統御」「統治」を意味する。ガーンディーは、自らの肉体や精神の統御とインド独立を一体の存在として認識し、その重要性を主張していた。

 しかし、従来のガーンディー論の中で、彼のブラフマチャリヤの実践が議論の中核を占めることはなかった。むしろ意図的な等閑視が続いてきたと言える。ここにはガーンディーをめぐる一種のタブーが存在する。ガーンディーはブラフマチャリヤの実験として、晩年、側近女性と裸で寝床を共にするという行為に及んだ。これは欲望を放棄した聖者というイメージからの逸脱を想起させる。

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