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藤原帰一の映画愛

魂のゆくえ 神から遠く離れて生きてゆく意味は

 絶望のなかに沈み込んだ人を救いだすことは難しい。まして、自分自身が絶望に陥っている人が神の教えを人に伝えるなんて不可能ではないか。そんなこわい問いを静かに観客に訴えかける映画です。

 映画は凍った世界と凍った心から始まります。舞台は、ニューヨーク州北部の小さな町にある、歴史の古い小さな教会。凍った世界の光景を観客に染みこませるかのように、カメラは教会に向かって、ゆっくりと近づいてゆきます。

 中に入ると、牧師のエルンスト・トラーが日記を書いています。そこに書かれた言葉がトラーの声によって、…

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