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科学や医療を巡るあらゆる出来事を永山悦子・オピニオングループ編集委員が読み解きます。

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良貨か悪貨か=永山悦子

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 新元号に関する有識者懇談会に参加後、山中伸弥・京都大iPS細胞研究所長が「iPS細胞(による再生医療)を令和の時代に完成させ、患者に届けたい」と話したと聞いた。一方、国内では既に、再生医療治療が約3500件も提供されている実態はあまり知られていない。主に、歯周病やインプラントなどの歯科治療だ。

 これらは、研究実施側が費用を負担してデータを集める臨床研究などと違って、患者が全額負担する自由診療。患者は「科学的な根拠が十分にない治療」に大枚をはたいている。それについて順天堂大のチームが先月、歯科での自由診療の再生医療を検証する臨床研究を実施すると明らかにした。

 日本は5年前、再生医療を推進するため、再生医療安全性確保法などの法律を施行した。背景に、自由診療による再生医療を国が把握できなかったことがある。私は同僚と一緒に、2010年に京都市内の診療所で再生医療を受けた韓国人が亡くなり、その後も根拠の薄い再生医療目当てに韓国から患者が来日している問題を取材し、国内規制の盲点に気付いた。

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